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大西 寛; 関根 敬一; 石森 富太郎; 吾勝 永子; 本島 健次; 山本 忠史; 上野 馨
新実験化学講座,9, p.88 - 100, 1976/00
ガリウム、インジウム、タリウムの分析法で必要度の高いと思われる確実な分析法だけを選んでやや具体的に記述した。
本島 健次; 橋谷 博
分析化学, 9, p.151 - 161, 1960/00
オキシンによる微量の金属の抽出光度定量法については多数の報告があり、また近年8-ヒドロキシキナルジンを用いる同様な抽出光度定量法が開拓されている。この定量法は多くの金属に適用できる利点をもっているが、逆に選択肢に乏しいという点もあり、各金属の相互の影響あるいは分離などに関連してまずその基礎的な検討が必要である。著者らは一定の方法により20種の金属について主として吸収極大波長、抽出pH、gあたりの吸光度および定量範囲についての基本的な検討をおこない、オキシンについては18種類,8-ヒドロキシキナルジンについては12種類の金属の定量可能な条件を見出した。このうちいくつかについてはすでに報告したが、未発表のものについて述べる。なおタリウムについてはその分離、定量法まで詳細に検討した。これらの基礎的な検討結果は、これら試薬を用いて抽出光度定量法をおこなう際に、少なからず参考になるものと考える。
渡辺 賢一*; 人見 啓太朗*; 野上 光博*; 前田 茂貴; 伊藤 主税; 丹野 敬嗣; 尾鍋 秀明*
no journal, ,
TlBrは高い原子番号・密度、広いバンドギャップを有する化合物半導体で、室温動作可能かつ高い検出効率を有するガンマ線検出器材料として開発が進められている。デバイス作製における歩留まりの向上のために結晶の品質評価手法を確立するため、中性子回折があるが、実施可能な施設がJ-PARC等の大型施設に限られている。電子線回折の一つである電子後方散乱回折(Electron Backscatter Diffraction: EBSD)像は電子顕微鏡で取得可能であるが、結晶表面の情報しか取得できない。今回、TlBr結晶に対し、中性子回折の一つである中性子ブラッグディップイメージングとEBSDにより結晶方位像を取得し、その両者を比較することで、簡便なEBSDによる結晶の品質評価手法への適用可能性を検討した。
人見 啓太朗*; 前田 茂貴; 野上 光博*; 伊藤 主税; 渡辺 賢一*
no journal, ,
本研究において厚さ2cmのピクセル化されたTlBr検出器を製造した。直径50mmのTlBr結晶は、ゾーン精製された材料を使用してBridgman-Stockbarger法によって成長させた。ピクセル化されたTlBr検出器は、20mm 20mm 20mmの寸法で成長した結晶から製造した。平面カソードおよびピクセル化アノードは、Tlの真空蒸着によって結晶上に構築された。アノードは、ガードリングで囲まれた16ピクセルの電極(3mm 3mm)で構成した。電荷に敏感なプリアンプがデバイスのピクセル電極に接続した。プリアンプからの出力信号はデジタイザーで記録した。取得した信号波形は、パルス高さスペクトルを取得するために、イベントごとにPCイベントで分析した。ピクセル化されたTlBr検出器の陰極表面に、室温でAm-241ガンマ線源を照射した。陰極に印加されたバイアス電圧は2000Vである。59.5keVのガンマ線に対応する明確な全エネルギーピークが検出器から得られた。59.5keVのガンマ線の明確な全エネルギーピークは、TlBr結晶の優れた電子輸送特性を示している。
渡辺 賢一*; 野上 光博*; 人見 啓太朗*; 前田 茂貴
no journal, ,
臭化タリウム(TlBr)は、ガンマ線検出器にとって魅力的な半導体である。TlBr検出器は優れたエネルギー分解能を示すが、これらの結果は小さな結晶から得られたものである。TlBr開発の次のステップは、検出器のサイズを大きくし、検出器の生産の歩留まりを向上させることである。このため、検出器製造の歩留まりを向上させるための結晶品質評価手順を確立することを目標としている。結晶品質の評価方法として、中性子回折法に基づく中性子ブラッグディップイメージングと電子後方散乱回折を適用した。両方の手法で得られた結果を比較したところ、ほぼ同じ情報が得られた。TlBr結晶品質は、両方の手法を補完的に組み合わせることで効率的に評価できると結論付けた。